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西洋の建築様式 その5 ビザンチン建築

 ビザンチン建築は、ビザンチン帝国を中心に展開した様式です。ビザンチン帝国は、ローマ帝国を受けつぐ国ですが、歴史については、教科書などで見ていただければと思います。
 ビザンチン建築の大きな特徴は、ドームを中心とした集中式聖堂であることです。初期には、バシリカ式聖堂にドームをのせていましたが、徐々に集中式の形式が現れ、やがてギリシア十字形のプランが出来上がってきます。ギリシア十字形とは、十字の腕が縦横同じ長さのものを言います。フランスを中心とした西ヨーロッパでのゴシック様式に代表される、ラテン十字プランの聖堂では、西から東へという軸線がありますが、ギリシア十字形のビザンチン建築は、方向の軸線より、集中式の中央が重要な意味を持ちます。中央のドームには、多くはパンクラトールと呼ばれる全能のキリストのイコンが描かれ、神が君臨する世界を表現しています。
 矩形の構造にドームを乗せるのは、簡単なようでいて結構大変です。そこで、スクインチなどさまざま技術が発展していきました。
 このビザンチン建築はおおむね4世紀頃から見られ、6世紀には最盛期を迎えました。その後、東ヨーロッパ世界に展開し、また、カロリング朝の建築物にも影響を与えたと考えられています。15世紀には、イスタンブールが陥落し、ビザンチン帝国も滅亡とともに、東地中海世界はトルコの勢力圏内に入りました。しかし、ビザンチンの息吹は生き続け、ロシアなどに伝播し、後期ビザンチン建築が生まれていくことになりました。
 このビザンチン建築の白眉といえば、なんといってもイスタンブールのアヤソフィアです。それから、だいぶ年代が下りますが、11世紀のベネチアのサン・マルコ大聖堂が、ギリシア十字形として有名です。(ベネチアは、地理的には西ヨーロッパ世界ともいえますが、地中海交易により生きていた国であり、ビザンチン帝国とのつながりも強かったので、東方的なビザンチン建築が結実したものです。)
 後期ビザンチン建築としては、ロシアのコローメンスコエのヴォズネセーニエ聖堂が有名です。

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